2011年10月アーカイブ

講義目的
「YouTube」「USTREAM」・・・など、これまで閉ざされがちだったメディアの世界にいま「新しい風」が起きている。ICT(情報通信技術)のめざましい発展によって、これまでは情報の「受け手」としてしか存在し得なかったわれわれの誰もが情報発信の主体、「送り手」になれる時代がやってきたというわけだ。また「オルタナティブ・メディア」といわれる市民によるメディア発信も、世界各地で活発におこなわれるようになってきた。
しかし、それだけに、何を、どう伝えるのかが深く問われてくるというべきである。
当プロジェクトゼミ「メディアを創る」では、過去三年にわたって、インターネットラジオでの発信をイメージした音声番組の企画、制作ワークを積み重ねてきたが、今年度はステージを新たにして、映像メディアの企画、制作に取り組むことにした。
これまで、なぜ「ラジオ」だったのかといえば、メディア表現、コミュニケーションのもっとも基底にある「ことば」による表現能力を育て、鍛えていくという問題意識に立っていたからである。この問題意識を基礎にすえながら、時代の流れとメディア環境の変化をとらえ、映像表現による番組の企画、制作に発展させようというものである。
この「大学発ドキュメンタリー」の企画、制作では、自ら企画し、取材交渉、ロケ、編集、完プロ仕上げといった、映像コンテンツの制作にかかわる全プロセスを体験することで、問題発見能力、企画力、取材力そしてさまざまな局面での問題解決能力にいたる、総合的なメディアリテラシーとコミュニケーション能力の育成、鍛練をめざす。同時に、こうした取り組みの基礎となる、ものの見方、考え方を鍛えるとともに、現代社会におけるメディアのあり方、可能性についても学ぶ。
長年放送の現場で仕事を重ねてきた経験に立って、「ドキュメンタリー」制作のワークを軸にすえた、実戦的かつ創造的な「学びの場」をめざす。

■到達目標
1.ドキュメンタリーの企画から取材、編集という番組制作にかかわる全過程を経験して、映像番組制作についての知識と実際的な技法、方法について学ぶ。
2.大学内をはじめ身近な地域社会にテーマを見つけ、企画を立て、取材し、自らのことばで語り、インタビューしたりリポートしたりすることで「伝える力」を鍛える。
3.これらを通して、問題発見能力と解決能力、企画力、情報を「読み解く力」、さらには取材から制作にいたる取り組みを総合した「情報発信能力」を獲得していく。
4.これらによって、現在のメディア状況についても認識を深め、同時にメディアリテラシーを育み、鍛えていく。

講義詳細
<第1講> 番組制作とはどのような営みなのか、いま、なぜ「オルタナティブ・メディア」なのか
 巨大なマスメディアの存在をこえて、多様な言論、多様なメディア文化が存在するかどうかが社会の重要なテーマになっている。ICT技術の進歩によって、情報発信のハードルは一挙に低くなり、われわれ一人ひとりが情報発信の担い手として参画する道が開けてきている。メディアを創り、多様なメディア発信のプロジェクトに参画する意味と意義について知るとともに、これから取り組むドキュメンタリー番組制作のプロセス「リサーチ⇒企画⇒仮構成⇒取材⇒再構成⇒編集⇒仕上げ」に即して、このプロジェクトゼミを通じて何を学び、何をめざすのか、その目標とゼミのすすめ方について、意見発表、討論も交えて理解を深める。

〈予習、復習のポイント〉
□ 多様な「オルタナティブ・メディア」を創出する意味について考える。
□ 全国の大学生による映像番組制作の取り組みについて調べる。
□ 自身の企画、提案について考え、リサーチする。

<第2講> 企画を立てる、メディアはメッセージだ!(1)
 メディアは企画がすべて!では企画をどう生み出すのか。一体、何を伝えたいのかを考えることを問題意識の基底にすえて、番組企画が生まれ、形あるものに発展していく過程を、新聞記事を活用した意見発表、議論による「ケーススタディ」を交えて体験しながら、企画を生み出す方法について学んでいく。

〈予習、復習のポイント〉
□ 企画を立てるということはどのようなことなのかについて理解を深め、企画のヒントを探る。
□ その上に、自身の関心、問題意識をもとに伝えたいと考えるテーマ、企画を考える。
□ 企画を「提案票」にまとめる。

<第3講> 企画を立てる、メディアはメッセージだ!(2)
 「提案会議」をひらき、各自の「企画」について発表し、議論、検討する。
番組制作にあたって避けて通れないのが「提案会議」。各自の企画を俎上に乗せて議論することで企画のブラッシュアップをはかる。同時に、批判にさらされることで、多角的に「提案を揉む」意義について学ぶ。

〈予習、復習のポイント〉
□ 説得力のある企画提案書はどうすれば書けるのか。企画意図をどう企画書にまとめ上げていくのか、それをどうプレゼンテーションすれば理解を得られるのか、認められるのかについて深める。
□ リサーチから企画をまとめ上げるまでのプロセスをしっかり身につける。また、放送現場での「企画書」をモデルに、それぞれが触発されたことを整理して、企画を発想する手法、方法論について深める。
□ 「提案会議」にむけて、さらに準備を重ねる。

<第4講>企画を立てる、メディアはメッセージだ!(3)
 「提案会議」を続ける。
さらに「提案会議」で議論を深め、それぞれの企画のさらなるブラッシュアップをめざす。
「提案会議」の議論、検討をもとに、「(仮)構成」を組み立てる。

〈予習、復習のポイント〉
□ 当初の企画案が「提案会議」での議論を経てどのようにブラッシュアップされたのかをふり返り、企画力、提案力を鍛えていく。
□ また、モデルの「構成表」をもとに、「(仮)構成」を組み立て、書いてみる。
□ 「(仮)構成」にもとづいてさらにリサーチを重ね、取材計画を立てる。

<第5講>撮る!「カメラの達人」になるために
ビデオカメラを使って、ビデオカメラの特性、撮影にあたっての注意について学ぶ。あわせて音声収録についても機材を使って、実際に即して学ぶ。

〈予習、復習のポイント〉
□ ビデオカメラの特性を知り、的確な操作を習熟する。
□ 「音」がいかに大事かを学び、音声収録の実際について習熟する。
□ 「(仮)構成」をさらに練り上げ、取材計画を詰める。
□ 「インタビュー論」についての配布資料を読み込み、インタビューについて理解を深める。

<第6講> 「問い」がすべて!インタビューの力を鍛える
「問いは答えですものね」とは白寿まで作家として書き続けた野上弥生子さんのことばだ。ではその意味するところは何か?インタビューの方法論とその実際について学ぶ。

〈予習、復習のポイント〉
□ 配布資料「インタビュー」(佐々木敦氏-元NHKアナウンサー、総合テレビ「日曜訪問」担当-執筆:1985年版『NHKアナウンスセミナー』から抜き刷り)を熟読してインタビューという営為について深く学ぶとともに「インタビューの方法」について、ポイントとヒントをまとめる。
□ 「(仮)構成」「取材計画」の発表と議論、検討の準備をする。

<第7講>「構成」を検討する
 テーマ、メッセージが的確に伝わる「構成」とはどのようなものか、放送現場での「構成表」などを参考に、視聴者の関心、興味を引きつけながらメッセージを力強く伝えていく方法について学ぶ。

〈予習、復習のポイント〉
□ 「構成」によって番組がどう変わるのかを振り返り、構成力の意味を深める。
□ 構成の組立て方について学んだことを整理する。
□ 「構成表」をさらにブラッシュアップする。

<第8講> 取材に向けて
 「(仮)構成」をもとに「取材計画」を発表して検討する。
同時に、ロケ取材に使う機材についてもさらに習熟し、ミスなく確実なロケ取材ができるようにしていく。また、取材の「(協力)依頼文書」の書き方など、取材交渉からロケまで、実際に即して、必要な段取りや作業について学ぶ。

〈予習、復習のポイント〉
□ ロケ取材を実施するために何が必要なのか、どのような条件を整える必要があるのかについて整理する。
□ とりわけ取材相手との信頼関係の重要性について深める。
□ ロケ取材にむけての「段取り」を整えて、取材の準備をする。
□ 実際のロケ取材は教室での授業時間外の取り組みとなることに留意して、ロケ取材にとりかかる。
 
<第9講> 編集と再構成~ポスト・プロダクションの実際~(1)
 ロケ取材した素材をもとに編集作業に入ることになるが、そのためにどんな準備が必要なのかを学びながら、「構成」の手直し(再構成)の重要性について学ぶ。同時に編集ソフトについて習熟をはかる。

〈予習、復習のポイント〉
□ ロケ取材をすすめながら「再構成」のイメージを描いていく。
□ 編集ソフトを実際に使って、習熟につとめる。
□ ロケ取材をさらにすすめる。

<第10講> 編集と再構成~ポスト・プロダクションの実際~(2)
 ロケ取材した素材の編集作業をすすめながら、再構成した内容をもとに必要なコメント(ナレーション)や音素材について検討し、制作の仕上げ(完プロ)にむけて準備する。

〈予習、復習のポイント〉
□ 編集ソフトを使った編集作業の習熟に努める。
□ 「絵」でつなぐ、「音」でつなぐ、など編集の多様な考え方、技法について習得する。
□ 「(再)構成」にもとづいてナレーションのコメントを作成する。
 
<第11講> 編集と再構成~ポスト・プロダクションの実際~(3)
 編集した「素材」を視聴して、さらに検討、議論。この検討をふまえて、手直しの編集作業と取り組む。さらに、手直しした「素材」にもとづいて、ポスプロの仕上げに向けてナレーションのコメントの手直し、音素材の編集手直しなどをする。

〈予習、復習のポイント〉
□ 編集した内容のどこが良く、何が足りないのかなどを整理して、何をどう手直しすることで内容が深まるのかをさらに考える。
□ 放送におけるナレーションなどの「音声表現」の注意点について配布資料を読み込んで理解を深める。
□ コメントの仕上げ、「効果音」をはじめ音素材の編集の仕上げをする。

<第12講> 仕上げ作業へ
 編集した「素材」とコメント(ナレーション)、音などを合わせて、さらに議論、検討を深める。
その上で、確定版の構成台本を作成して、ナレーションなどを入れて完成させる。

〈予習、復習のポイント〉
□ ロケ素材とコメント、効果音など「音素材」との関係、バランスは的確だったかどうかを考える。
□ 手直しすべきところがあれば「再・再編集」する。
□ 放送番組における音声表現に必要な「要件」や注意すべきことを整理して深める。

<第13講> 番組視聴と検証(1)
 番組は出来上がればそれで「終わり」ではない!番組の検証を通して「次ぎ」への教訓を得てさらなる力にすることが重要。制作した番組を視聴しながら議論を深め、番組について検証していく。

〈予習、復習のポイント〉
 「何が足りなかったのか」にとどまらず、「なぜ、そうなったのか」について考えることが重要。
 リサーチ、企画段階から構成、取材のすべてのプロセスに立ち戻って、メッセージを的確に伝える内容になったかどうかを考え、検証を深める。
 こうした検証を通じて、より的確で豊かな内容の番組を制作していくための教訓をつかむ。

<第14講> 番組視聴と検証(2)
 番組の視聴と検証をさらにすすめる。

〈予習、復習のポイント〉
□ 番組の視聴と検証のプロセスを通じて、番組の見方を鍛えることが制作力を鍛えることに通じることを体得していく。
□ すべては問題意識の鋭さ、深さにかかわるということ、さらにはその基底にある、ものの見方、考え方を鍛えることが優れた番組をつくることに通じることを学ぶ。
□ 春学期の制作ワークの総括を深め、レポートにまとめる。

<第15講> 春学期を総括する
 各自がまとめた「レポート」をもとに感想と総括を発表して意見を交わし、討論を通じて春学期の成果と今後の課題について明らかにする。

〈予習、復習のポイント〉
1. 総括討議をふりかえりながら、それぞれにとって成果は何か、課題は何かを再確認する。
2. 企画から取材、編集、表現にいたる総合的な「制作力」とはどのようなことなのかを深める。
3. 春学期の総括をもとに秋学期にむけて企画を考え、リサーチに入る。

講義概要にも記した留意点について再度、以下に掲げておく。
*15回という限られた設定の中でここに掲げた目標を達成する必要するためには、病気などやむを得ない場合を除いて、全授業に出席することが前提となる。
*また、ゼミ時間外に自主的に取材、編集などの作業に取り組むことが不可欠となる。
*さらに、このプロジェクトは秋学期までの30回を視野にプランニングしているので、通年での履修とすることが望ましい。
*ハードなワークとなるが、これまでのプロジェクトゼミ3年の経験から、努力はかならず実を結ぶことを確信する。
*なお、受講人数によっては班構成によるグループ制作とならざるをえないため上記の講義計画に変更もありうることを承知しておくこと。
*番組の企画から制作の全過程を経験する面白さ、楽しさと「苦労」を体験しながら、講義目的、目標に述べたような実戦的な力を身につけたいという、意欲に燃えた諸君の参加を切望す

講義目的
■講義目的(概要)
「YouTube」「USTREAM」・・・など、これまで閉ざされがちだったメディアの世界にいま「新しい風」が起きている。ICT(情報通信技術)のめざましい発展によって、これまでは情報の「受け手」としてしか存在し得なかったわれわれの誰もが情報発信の主体、「送り手」になれる時代がやってきたというわけだ。また「オルタナティブ・メディア」といわれる市民によるメディア発信も、世界各地で活発におこなわれるようになってきた。
しかし、それだけに、何を、どう伝えるのかが深く問われてくるというべきである。
秋学期は、春学期に学んだ映像番組制作の基本的な方法、技法を活用してさらに「長尺」のドキュメンタリー企画の制作に挑戦する。とりわけ、大学のある多摩地域に目を向けて、「地域発ドキュメンタリー」の企画、制作にチャレンジする。
長年放送の現場で仕事を重ねてきた経験に立って、「ドキュメンタリー」制作のワークを軸にすえて、春学期からさらにステップした、より実戦的かつ創造的な「学びの場」をめざす。

■到達目標
1.「地域発ドキュメンタリー」に目標をおいて、企画から取材、編集という番組制作の全過程をさらにステップアップした内容で経験することで、番組制作についての知識と実際的な技法、方法について一層深め、鍛える。
2.身近な地域社会にテーマを見つけ、企画を立て、取材し、自らのことばで語り、インタビューしたりリポートしたりすることで「伝える力」を一層向上させる。
3.これらを通して、問題発見能力と解決能力、企画力、情報を「読み解く力」、さらには取材から制作にいたる総合的な「情報発信能力」を強化する。
4.現在のメディア状況について認識を深め、同時にメディアリテラシーのさらなる強化、向上をめざす。

講義詳細
<第1講> 映像番組制作のステップアップにむけて
 秋学期は、春学期に学んだことをもとに、応用問題ともいえる、「地域発ドキュメンタリー」番組の制作に挑戦する。
いま、なぜ地域に目を向けるのか。「誰もが映像表現できる時代」に、地域に根差したメディアを創り出す意味について、議論を通して認識を深めていく。

〈予習、復習のポイント〉
・春学期に学んだ、企画、取材から編集、完プロまでの制作の全過程についてそのポイントを復習する。
・インタビューの方法、放送における音声表現のポイントについて復習するとともに、編集ソフトの使い方など、番組の制作にかかわるさまざまな作業について再確認する。
・提案会議にむけてそれぞれの企画をまとめる。

<第2講> 企画を立てる(1)
 「メディアは企画がすべて」というのは春学期にも学んだ。ではどうすれば「地域に目を向けたドキュメンタリー」番組の企画を生み出すことができるのか?!
視野を大学キャンパスから地域社会に広げて企画のテーマを考える。また、グループワーク(共同制作)という取り組みをイメージしながら、番組の企画について議論する。

〈予習、復習のポイント〉
・大学の図書館などで過去の新聞記事や資料に当たるなどしてテーマを考え、実際に現場に出かけて調べ、リサーチを重ねて、企画をまとめる。
・地域発の映像番組による情報発信の例について調べ、その番組の内容などから学ぶべき点を探る。

<第3講> 企画を立てる(2)
 リサーチをもとに「提案会議」で企画を検討、議論する。一人の人間が考えることのできる企画には限界がある。それを補い、深め、発展させて、より大きく、骨太にしていくのが提案会議(企画会議)である。提案会議の議論を通じて企画をブラッシュアップする。

〈予習、復習のポイント〉
・提案会議での議論をもとに、さらにリサーチを重ね、企画を手直し、さらに練り上げる。
・「現場」に出かけリサーチをさらに深める。

<第4講> 企画を立てる(3)
「提案会議」で企画を絞り、決定する。企画をブラッシュアップするとはどういうことなのか。具体的なアイデアを出す力、生産的な批判能力を身につけることが企画提案能力を高めることと密接不可分であることを学ぶ。同時に企画のレベルをより高めて、番組化するための道筋について考えた上で、提案の採否を決定する。

〈予習、復習のポイント〉
・地域に目を向け、地域に根差した情報発信の意味を深める。
・「提案票」の決定稿を仕上げる。
・その上に、「(仮)構成表」を書いてみる。

<第5講> どう構成するのか―構成表を書いてみる
 よい企画があればそれでよい番組ができるというものではない!構成力が勝負を決めることは春学期にも学んだ。では構成力とはどういうものなのか。議論しながら構成を豊かにしていき、構成を練り上げていく。このプロセスを通して、構成力ということについて深く学ぶ。

〈予習、復習のポイント〉
1.構成で番組が大きく左右されることを知り、的確に構成するにはどのようなことを考えなければならないのかを学ぶ。
2.その上に、構成表の書き方を学び取り、構成をさらに吟味して、手直ししていく。
3.構成にもとづいて取材計画を立て、取材交渉をはじめる。

<第6講> ロケ取材の実際(1)
 構成まではできた。しかし、それはあくまでも机上のものだ。取材して必要な素材を集めることができな
ければ単なる「絵に描いた餅」に終わる。取材はむずかしい!さてどうする。取材交渉から取材計画の立案
など、ロケ取材の実際についてさらにステップアップして学ぶ。

〈予習、復習のポイント〉
・カメラなど取材に使う機材の使い方について復習、習熟を深める。
・インタビューや現場レポートについて復習して、ロケ取材に備える。
・ロケ現場に出かけ、下見をするとともに、取材対象との信頼関係を築く努力を重ねる。

<第7講> ロケ取材の実際(2)
 ロケ取材の過程で見えた問題や課題、疑問を出し合いながら、それをどう乗りこえ、解決していくのか、議論を通じて解決への道筋を見つけていく。同時に現場でのインタビュー内容やリポート収録について検討を深める。

〈予習、復習のポイント〉
・ロケ取材の計画にもとづいて取材に入る。
・現場レポートやインタビューの準備と「訓練」(レポートの練習など実際の音声訓練を含む)を重ねる。

<第8講> 編集と取り組む(1)
 ロケ取材した「映像素材」をもとに詳細な「カット表」を作るとともに並行してインタビュー内容など「音素材」の「字起こし」の作業と取り組む。また、制作の進み具合をチェックし、進んでいない場合は何がカベになっているのか、それを突き破るためにはどうすればいいのかを議論して解決策を考える。取材が進んでいるケースでは、さらに補足取材すべき要素はないかなど検討して、番組の質の向上をめざす。

〈予習、復習のポイント〉
・「カット表」や「字起こし」の重要性について再確認して学ぶ。
・取材した素材をもとに構成の手直しと取り組む。
・「構成表」の手直し版を作る。

<第9講> 編集と取り組む(2)
 ロケ取材はできた!それで番組はできるのか?否である。取材してきた映像素材を視聴しながら「再構成」し、番組内容の深化をはかる。また、そこから何が足りないのかを考えて再取材、補足取材の必要な事柄を、議論を通じて洗い出す。

〈予習、復習のポイント〉
・取材できた映像素材をどう生かせばいい番組になるのかを考える。それをもとに再構成して構成表をさらに手直し、「確定版」を作る。
・「再構成」とはどういう作業なのか、そこでは豊かな発想力、構想力がカギになることを学ぶ。
・必要な再取材、補足取材をすすめる。

<第10講> 編集と取り組む(3)
「再構成」で番組の「方向性」が定まったら、編集作業へ。春学期に編集の基本については学んだが、より高度で複雑な編集作業について、編集の実際を体験しながら学ぶ。
<第11講> 「一編」視聴と再編集、再・再構成へ
「粗編集」した「一編」を視聴しながら構成の再度の検討とそれにもとづいた再編集と取り組む。
同時にナレーションのコメントや効果音などの準備をすすめる。

〈予習、復習のポイント〉
・「粗編集」した「一編」をもとにさらに編集作業と取り組む。
・取材できた映像素材をどう生かせばいい番組になるのかをさらに考える。それをもとに再構成して構成表を手直し、「最終版」を作る。
・「再編集」をすすめる。
・ナレーションのコメントや音素材の作成など、ポスプロに必要な素材を準備する。

<第12講> 完プロ、制作の仕上げへ。
編集できた素材にナレーションや効果音などを加え、完成させる。

〈予習、復習のポイント〉
・「完成版」を視聴してさらに必要な手直しをする。
・「視聴、検証」に向けてナレーションコメントなども書き入れた「構成表」の最終確定版を作る。
・「視聴、検証」での番組説明など、プレゼンテーションの準備をする。

<第13講> 番組視聴と検証(1)
出来上がった番組を視聴しながら議論と検証を深める。

〈予習、復習のポイント〉
・番組の試聴を通して、それぞれが意見や評価を持ち、論理的に発言し議論を深めることができるように努力する。また、そこで出された意見や評価にどう学んだのかなどを整理して深めていく。
・番組の視聴による検証作業を深めるために、さらに準備を重ねる。
・総括のレポートの準備を始める。

<第14講> 番組視聴と検証(2)
引き続き番組を視聴して議論、検証。なぜ「事後」の検証が必要なのか、事後の検証作業が持つ意味についても再確認して深める。議論を通じて、番組制作と取り組んだ成果と課題について整理する。

〈予習、復習のポイント〉
・「事後検証」が番組の質的向上、深化(進化)にとって不可欠であることを再確認する。
・全国の大学生による映像番組制作の取り組みや市民メディアといわれる多様な情報発信について調べ、整理する。
・秋学期とこの一年の番組制作ワークについて総括のレポートをまとめる。

<第15講> もうひとつのメデイアをめざして-終講にあたって
一年間取り組んできた映像番組の制作を通して獲得した力は、現在の社会でどのような意味があるのかを考えながら、各自の総括レポートをもとに考えを発表する。この一年、プロジェクトゼミで学んだことや成果と今後の課題について、認識と問題意識を共有することをめざす。さらに「もうひとつのメディア=オルタナティブ・メディア」の社会的意味とそこでの大学発、あるいは地域発の情報発信の意義を確認する。同時に、ここで培った力がどういうものであるのか、それぞれが一年を総括して深める。

〈予習、復習のポイント〉
 一年のプロジェクトゼミをふり返ってまとめたレポートにもとづいた意見交換、討論をふまえて「成果と課題」を再度整理してそれぞれの「財産」にしていく。


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